古い戸籍は日々廃棄されている?
2023年5月10日
家系図を作成するうえで必要な戸籍は、自治体で保管されていますが
100年以上前に作られた古い戸籍などいまでも保管されているのでしょうか。
現在使用されている現在戸籍には、保存期間の定めはありません。
戸籍に誰も生存している人がいなくなって除籍されたり、
戸籍法の改正により 戸籍が新しい様式に書き換えられるまで保存されます。
全員が除籍された戸籍である除籍や
様式が書き換えられる前の戸籍である改製原戸籍の保存期間は
150年と法律で定められています。
150年と聞くとけっこう長く保存されるものだな、と感じられると思いますが
平成22年以前は保存期間が短かったのをご存知でしょうか。
除籍、改製原戸籍の保存期間は、
以前は80年(改製原戸籍は様式により50年、100年含)とされていました。
平成22年(2010年)から保存期間が150年に変更され、
除籍の場合、全員が除籍となった年度の翌年から起算して150年、
改製原戸籍の場合、戸籍が改製された年度の翌年から起算して150年保存となりました。
例えば、改製前の平成21年(2009年)で保存期限を迎える
昭和4年(1929年)以前に除籍になったものは、80年保存のため廃棄されます。
実際には、廃棄されずに保管している自治体もありますが
平成22年以前に保存期間を迎えた戸籍は、いつ廃棄されてもおかしくなく
保管されていても保存期間経過のため、取得できないこともあります。
世界的にも戸籍制度が残っている国はわずかで、
将来的には日本の戸籍も別の形に変わっていくかもしれません。
現在の戸籍制度が続いている間に、
つながりのある家系の戸籍は取り寄せておきたいものですね。
自分たちの時代には当たり前にあった戸籍のことを知らない
孫、ひ孫に「戸籍って何?」と聞かれる日がくるかもしれません。